
逃亡者 木島丈一郎
2004年10月30日、東京都台東区のマンションで拳銃を持った男が少年を人質にとって立て籠もる事件が発生。警視庁交渉課準備室の真下正義警視ら交渉人の交渉が難航する中、現場に颯爽と現れたSIT(警視庁刑事部捜査一課特殊犯捜査一係)管理官・木島丈一郎警視(寺島進)らの強行突入により、立て籠もり事件は無事解決した。その直後、同じ台東署管内で起きた警察官殺害事件の特別捜査本部の責任者である 稲垣憲次管理官(段田安則)から、人質となっていた少年・吉村遼(篠田拓馬)が、とある「組織」から命を狙われているため台東署の特捜本部に保護させろとの連絡が入る。漠然とした不信感を覚えた木島は、引き渡しを拒否、その後、町屋刑事部長(辻萬長)から「吉村遼と現場を離れろ」との指示を受けた事から、稲垣の意向を無視し遼と共に現場から離れていく。稲垣は事件の被疑者でもない木島と遼に対し、捜査員を挙げての追跡を開始した。稲垣の執拗な追跡の真意はいったい何か。そして遼に隠された秘密とは。かくして、訳の解らぬまま「逃亡者」となった木島と遼の奇妙な北へ向かっての逃走劇が始まった。